家族とこれからを考える。やさしいWEBメディア

借金だけを相続しないための限定承認という選択肢

すぎむら先生「相続専門チャンネル」
 

■質問者
すぎむら先生!
例えば親を相続するときに、現金が5,000万円あるけど借金が6,000万円ある、みたいな時ってあるじゃないですか。
これ、そのまま引き継いじゃうと1,000万円の赤字を背負うことになりますよね。
何かうまい方法ってないんですか?

■すぎむら先生
前提として、まずは生前からの事前対策をしておきたいですよね。
借金がどれくらいあるか共有できていれば、生命保険や運用でキャッシュを増やすとか、返済の道筋を立てるとか、いろいろ手は打てるわけです。

■質問者
でも、何も対策できないまま亡くなってしまったら、もう全部引き継ぐしかないんですか?

■すぎむら先生
いえ、そんなことはありません。相続人は「全てを受け継がないといけない」わけではないんです。
これは相続人の権利として、3つの選択肢があります。

一つ目は「単純承認」。
これは一般的で、何も手続きをしなければ、プラスもマイナスも全部引き継ぐことに同意したとみなされます。

二つ目は「相続放棄」。
裁判所で手続きをして、プラスもマイナスも一切引き継ぎません、という選択肢です。
借金があまりに多い場合はこれが有効ですね。

■質問者
でも、プラスの財産もある場合は、捨てるのがもったいない気もしますが…。

■すぎむら先生
そこで三つ目の「限定承認」というやり方があります。
これは、「プラスの財産の範囲内であれば、借金を返します。
でも、それ以上の借金が出てきても、私たちは知りませんよ」という、文字通り「限定的」に引き受ける手続きです。

■質問者
「プラスの分までは払うけど、足が出たらゴメンナサイ」ができるんですね!

■すぎむら先生
そうです。
例えば1,000万円の預金があるけど、後からもっと大きな借金が見つかるかもしれない…
という不安がある時には非常に有効な対策です。
ただ、これには期限があって、相続が始まったことを知った日から「3ヶ月以内」に手続きをしなければなりません。

■質問者
3ヶ月って、結構あっという間ですね。

■すぎむら先生
もし期限を過ぎてしまっていても、事情によっては裁判所が柔軟に対応してくれるケースもありますが、基本は早めの手続きをお勧めします。
日本は実は債務者(借りている人)に優しい仕組みがあるので、
生前でも相続後でも、まずは我々のようなコンサルタントや、必要に応じて弁護士に相談してください。
借金で首が回らなくなっていても、必ず道はありますから。

この記事は役に立ちましたか?
「暮らしと相続」発行人 / 代表 相続コンサルタント

●プロフィール 岡山県出身。26歳で生損保の保険代理店「デザインライフ」を設立し、その後相続に関することで悩み苦しむ人を救うべく2015年から相続コンサルタント事業開始。 ●活動実績 年間約500件の相続相談に対応し、遺言・信託などの法律文書の組成、税申告・登記などの相続手続きをはじめ、保険・不動産・建築など、資産に関わる問題の解決、見直し、活用、運用など、幅広くアドバイスと対策支援を行い、部分的解決ではなく総合的解決へと導く、相続・事業承継に特化したコンサルタントとして活動。年間10億円以上の資産を動かす相続・事業承継対策に携わる。 ●セミナー・講演活動 年間100回を超えるセミナー講演等を行っており、一般向け相続セミナーのほか、相続コンサルタント養成講座を開講。全国の相続に関わる専門家の教育に携わっている。この他、日本赤十字社、大和リビング、メットライフ生命、オリックス生命、損保ジャパンひまわり生命等、講演実績多数。 ●事業展開・将来計画 2024年 実績が評価され2024年には新築戸建賃貸投資に関する全国フランチャイズの研修講師として事業参画。 2025年 自身が行う相続コンサル事業をフランチャイズ化。FC本部として自社だけでなく全国の加盟店に所属する相続コンサルタントを育成し、並走して実務支援することで全国の相続相談に対応している。 ●プライベート・その他の活動 趣味は、家族旅行とフットサル。2007年に自身が発足した岡山県リーグ所属フットサルチームのスポンサーとして支援している。(成績:県リーグ優勝数回、岡山県選手権予選優勝1回) ●所属 株式会社デザインライフ 代表取締役 株式会社C-NECT 代表取締役 FC本部運営 - 相続コンサルタントFC「DL-CONSULTANT」 - 不動産コンサルタントFC「資産運用ミライ相談所」

関連記事

PAGE TOP