■質問者
すぎむら先生!
親の相続とか終活って、子どもからすると結構切り出しにくい話題だと思うんですけど、
どうやって話を切り出すと揉めないんですかね?
■すぎむら先生
そうですね、これは本当に相談が多いんですよ。
「親が話を聞いてくれない」
「向き合ってくれない」
「私が死んだら勝手にすりゃええ」とか漠然と言われてしまう。
相談に来られるのは50代・60代の子ども世代が多いのですが、
親御さんである70代・80代の人たちは、自分の親が亡くなった時に
「長男が相続するのが当たり前」という時代を過ごしてきているので、
そもそも揉めるという問題認識がないんですよね。
うまくいっていないケースには共通点があって、
みんな最初から「遺言書を作ってほしい」とか「相続税の節税対策をしといてほしい」という話をしちゃうんです。
気持ちは分かるんですけどね。
でも、話し合いをする時って、まず何かを提供しないとお願いなんて聞いてくれないじゃないですか。
手土産も持たずに挨拶しに行く人はいませんよね。
相手にとって何のメリットもないですし、自分が亡くなった後の話ばかりされてもモチベーションなんて上がるわけがないんです。
じゃあどうすればいいかというと、やっぱりお互いに「ウィン・ウィン」になる話をしないといけません。
まずは子ども側から親に対して提供できるものを提示して、そこから視点を置いて話し合いをスタートするべきです。
■質問者
相続対策の中で、親にとってメリットになることって何があるんでしょうか?
■すぎむら先生
亡くなった後の話ではなく「生前の話」です。
お父さんお母さんが将来困ることをフォローしてあげるよ、というスタンスがいいと思います。
例えば、「もし入院したり介護が必要になったりした時、私たちはちゃんとお世話をしてあげたいし、安心してほしいんだ」と言葉をかける。
その上で「でも、法律上なんの約束もしていないと、私たちが手伝えないことが出てきちゃうから、一緒に準備しておいてほしい」と伝えるんです。
■質問者
「お世話をするため」の準備なら、親も安心できますね。
■すぎむら先生
はい。
具体的には生前の任意後見契約であったり、財産管理のための民事信託(家族信託)であったり、
あるいは生命保険の介護保障で代理請求できるようにしておくことだったり、生前にお互いのためになる対策はいっぱいあります。
まずはそういうお互いに響くところから理解を深めて、一緒に対策をしていく。
そうやって生前のウィン・ウィンの関係を築いていけば、その先には必ず遺言書や相続税の話も自然と出てきます。
■質問者
子ども側が焦ってお願いばかりするのではなく、まずは「親のためにできること」から始めるのが、
結果的に一番スムーズにいく方法なんですね。
■すぎむら先生
その通りです。
最初からお願いばかりせず、まずは「相手のために何かをやる」と考えてみると、
話はとてもスムーズに進むと思いますよ。
