2026年7月、日本経済新聞に「法務省が未登記建物の実態調査に乗り出す」という記事が掲載されました。
全国に1,000万棟を超える可能性
法務省の先行調査によると、全国には 1,000万棟を超える未登記建物 が存在する可能性があるそうです。
回答のあった760自治体では、建物の2割以上が未登記だったことも判明しています。
未登記建物は身近にある問題
未登記建物と聞いても、自分には関係ないと思われる方も多いかもしれません。しかし、相続相談の現場では決して珍しい話ではありません。
実際に相談の中でよくあるのが、次のようなケースです。
ところが、登記事項証明書を取得してみると、建物が未登記だったということがあります。
固定資産税と登記は別の制度
固定資産税を払っていても、登記されているとは限りません
固定資産税を払っていることと、登記されていることは別です。
市町村は登記の有無に関係なく課税台帳を作成するため、未登記建物であっても固定資産税が課税されることがあります。
未登記建物を放置するリスク
未登記建物を放置すると、相続手続きが複雑になるだけでなく、不動産売却や融資の際にも支障が生じることがあります。
- 相続手続きが複雑になる
- 不動産を売却するときに支障が生じる
- 不動産を担保にした融資が難しくなる
- 所有者不明不動産や空き家問題につながる
また、所有者不明不動産や空き家問題にもつながります。
未登記建物以上に確認したい相続登記
しかし、私が今回の記事を見てもっと気になったのは、未登記建物以上に相続登記の問題です。
2024年4月から相続登記が義務化されました。
不動産を相続したことを知った日から3年以内に登記を行う必要があります。
さらに重要なのは、義務化前に発生した相続も対象になっていることです。
親や祖父母名義の不動産はありませんか
父親や祖父母名義のままになっている土地や建物はありませんか。
相続人同士で話し合いは終わっているものの、登記だけしていないというケースも少なくありません。
経過措置の期限は令和9年3月31日
義務化前に発生した相続について設けられている経過措置の期限は、 令和9年3月31日 です。
まだ先のように感じるかもしれませんが、相続人が多い案件や古い不動産が複数ある案件では、資料収集や遺産分割協議に時間がかかります。
まずは登記簿を取得して名義を確認する
まずは登記簿を取得し、名義を確認すること。
法務省が未登記建物対策を進める今だからこそ、ご実家や所有不動産の登記状況を確認してみてはいかがでしょうか。
それが相続対策の第一歩になるはずです。
