■質問者
すぎむら先生!
親が今後亡くなるってことを考えた時に、親の代からあるお墓の維持費とか、撤去費用とか、
そこら辺の具体的な「墓じまい」について教えていただけますか?
■すぎむら先生
そうですね。
私はお墓の専門家というわけではないのですが、
実務の経験上、お墓に関してはややこしい話がいくつかあります。
そもそも、お墓が
「どこにあるか分からない」
「本当にあるかないか分からない」という段階から困るケースが結構あるんですよ。
お墓は価格がつかない非課税財産なので、固定資産税の通知書とかが届かないんです。
お金がかかっていないケースだと、場所の特定がしにくい。
お寺さんや共同墓地に管理料を払っていれば管理者がいるので分かりますが、
昔の古いお墓だと、山の入れないような場所に先祖の墓が並んでいて、
誰も管理していない……なんてこともあります。
■質問者
もし見つかった後は、どういう手順で進めればいいんでしょうか。
■すぎむら先生
まずはその地域や近くのお寺さんに連絡をすることです。
だいたい関わりがあるケースが多いので、
「ここにお墓があるんですけど、どうしまったらいいですか」と相談します。
お墓をいきなりパッと工事して壊すわけにはいかないので、お寺さんに来てもらって、
きちんとお参り(閉眼供養など)をしてもらってから、業者さんに解体・撤去の工事に入ってもらいます。
業者はお寺さんが紹介してくれることもありますね。
■質問者
撤去した後のご遺骨はどうなるんですか?
■すぎむら先生
取り出したご遺骨は、別の場所に引っ越す「改葬(かいそう)」をするか、
お寺さんで「永代供養(えいたいくよう)」をしてもらう形が一般的だと思います。
これも、そのままそのお寺さんで供養してもらえるか、費用も含めて打ち合わせをして決めていきます。
■質問者
永代供養とお墓の撤去や改葬諸々を含めて、大体いくらくらいかかるものなんですか?
■すぎむら先生
お墓の大きさや場所、あとはトラックが入れるかどうかといった立地にもよりますが、
処分費用だけで「100万円前後」は見ておいた方がいいと思います。
私が何件か見てきたケースでも、だいたいそれくらいはかかっていました。
さらに、そこに「永代供養費」が乗っかってきます。
永代供養費はお寺さんによって本当に違いますね。
■質問者
やっぱり100万円以上はまとまったお金がかかるんですね。
■すぎむら先生
そうですね。
ただ、費用はかかりますが、私はどちらかというと「お墓推奨派」なんです。
今の時代は親族の関係性が疎遠になりがちですが、お墓や実家があるからこそ、みんなが集まる理由ができます。
お墓を綺麗に祀っていくことは教育にもなりますし、親族が集まってコミュニケーションを図ることで、
将来的に相続で揉めにくい家族になっていくと思うんです。
■質問者
これからのAI時代、どこでも働ける時代だからこそ、
そういう集まる場所や絆が大事になってくるかもしれませんね。
■すぎむら先生
本当にそう思います。
実家がどこにあろうと、お墓がどこにあろうと、そういう繋がりを大切にする時代に戻るんじゃないかなと思いますね。
まずは元気なうちにお墓の場所や管理状況だけでも、親御さんと共有しておくのが安心だと思います。
