
■質問者
実家を引き継ぐときに「小規模宅地特例」がお得だと聞いたのですが、どれくらい変わるものなんですか?
■すぎむら先生
これ、使うか使わないかで、ものすごい変わります。
例えば1億円の土地があったとして、本来ならそのまま1億円の評価で相続税がかかりますよね。
でも、この特例を使えば80%割引、つまり2,000万円の評価で相続してもいいよ、となるわけです。
税率が40%の人なら、これだけで3,200万円くらい節税になる計算。めちゃめちゃでかいですよね。
大きく分けると3つの種類があります。1つずつ説明します。

① 【自宅】特定居住用宅地等(330㎡まで8割引き)
一番メジャーなのが「自宅」です。お父さん名義の土地にお母さんが住み続けるなら、330平米までは8割引きです。
お母さんが亡くなった後の「二次相続」で子供が引き継ぐ場合は、少し条件が厳しくなります。
同居していない子の場合は、自分の持ち家を持っていない「家なき子」でないと使えません。
しかも「3年前から賃貸住まい」などの期間制限があるので、死ぬ直前の付け焼き刃な対策は認められないようになっています。

② 【商売】特定事業用宅地等(400㎡まで8割引き)
親族で経営している事業の事務所や工場の敷地として使っている土地です。
こちらは400平米まで8割引きになります。実は①の自宅用と「併用」ができるので、合わせると最大730平米まで8割引き。
これは確実におさえておくべきポイントです。

③ 【アパート】貸付事業用宅地等(200㎡まで50割引き)
アパートや駐車場などの賃貸用不動産の敷地です。
こちらは200平米まで50%引きになります。①や②と併用する場合は「どちらを優先して使うのが一番得か」という計算が必要になりますが、
良い立地のアパートをあえて選んで建てることで、意図的に評価を下げることも可能です。
■質問者
使いようによっては、かなりの節税になりますね。
■すぎむら先生
そうなんです。特に都心の良い立地だと数億、10億という評価の土地もゴロゴロあります。
「雑種地や空き地を事業用として使うように持っていく」など、生前中に計画して、特例を使えるように仕向けていくのが我々コンサルの役割です。
この特例を使い切る前提で対策を考えていくのが、資産を守る一番の近道ですね。

