
■質問者
相続は親が亡くなってからでは遅いと言われますが、元気なうちに確認しておくべき財産や、その上手な聞き出し方はありますか?
■すぎむら先生
なんだかんだ言って、まずは「キャッシュ(現金)」がいくらあるかですね。
お金があれば遺産分割もスムーズですし、税理士への報酬や納税資金にも困りません。
ただ、注意が必要なのは有価証券です。
証券口座は解約して現金化するまでに、一度相続人の口座へ「移管」する手間がかかるので、意外と時間がかかるんですよ。

■質問者
「いくら持ってるの?」とは、なかなか聞きにくいですよね。
■すぎむら先生
そうですね。おすすめは、我々のようなコンサルタントや専門家を介して、遺言書や信託の相談という形にすることです。
対策を立てる過程では必ず財産を開示する必要がありますから、プロを通せば自然と把握できます。
もし親御さんが「子供には伏せたい」と言っても、我々が「大丈夫ですよ」と調整して、問題がない形に持っていけますから。
■質問者
不動産については、どこまで確認すべきでしょうか。
■すぎむら先生
実家だけでなく、田畑や山林、墓地などは見落としがちです。
本人が把握していなかったり、登記が漏れていたりすることもあります。今年から始まった「所有不動産記録証明制度」を使えば、全国単位で自分の名前と紐づいた不動産を検索できるので、一度しっかり調べた方がいいですね。

■質問者
借金(債務)についても聞いておくべきですか?
■すぎむら先生
一番怖いのは「見えない債務」、つまり連帯保証です。
また、大昔に個人から借りたお金の担保が、不動産に残ったままになっているケースもよくあります。
返済は終わっているのに「登記の消し込み」を忘れていると、いざ売ろうとした時にめちゃめちゃ大変です。
生前のうちに法務局で登記をきれいにしておいてもらいたいですね。

■すぎむら先生
結局、親も子も自分の資産を100%把握できているケースは稀です。
保険一つとっても、30年も経てば内容は忘れてしまいます。
「親が元気なうちに、キャッシュ・不動産・債務の3つを家族で協力して調査する」。
この時間が、後のトラブルを防ぐ一番の近道になります。



