
■質問者
親の遺産を引き継ぐ際、不動産には評価額がありますが、
宝石や時計、ピカソのような美術品はどうやって評価が決まるのでしょうか?
■すぎむら先生
ありますね。基本的には、「時価」が基準になります。
時価というのは、その時点で売却したらいくらで売れるか、という価値のことです。
■質問者
ブランド品などは分かりやすそうですね。
■すぎむら先生
そうですね。ロレックスなどの時計やブランド品は、中古市場の取引相場があります。
業者さんの買取価格や、ネットの取引画面のスクリーンショットなど、ある程度の範囲内で根拠が示せれば、税務上も認められることが多いです。
中古車なども相場がはっきりしているので同じですね。

■質問者
アート作品などは難しい気がします。
300万円で買った絵が、将来2億円になるかもしれないし、0円になるかもしれない。その塩梅はどう決めるのですか?
■すぎむら先生
相続税の計算は、あくまで「亡くなった日時点」が基準日になります。
いくら300万円で買ったものでも、亡くなった時にプレミアがついて値上がりしていれば、その高い価格で評価されてしまいます。
株と同じですね。
逆に、相場がないものは判断が分かれます。
以前、画家の方の倉庫に大量の絵が眠っていた事例がありました。
個展も開いていたけれど、今すぐ誰かが買ってくれるかと言えばそうではない。

■質問者
そういう場合はどうするのですか?
■すぎむら先生
一般的な家庭であれば、「家財一式」としてまとめて申告するケースが多いです。
冷蔵庫や洗濯機、ソファなどの大型家電と一緒に「家財一式で100万円」といった形ですね。
ただ、著名な画家の場合は登録制度や過去の取引事例など、評価の根拠となる指標がある場合もあります。
その都度、現場を見て筋が通る評価をしていくことになります。

■質問者
「亡くなった時点」が基準ということは、相続した後に価値が爆上がりした場合はラッキー、ということですか?
■すぎむら先生
その通りです。ゴッホの絵を相続して、その後に価値が上がったとしたら、それは相続した人の資産価値が上がっただけ。相続税には影響しません。
基本的には、ネットなどで確認できる相場を基準に、亡くなった時点の価値で評価していくのが一般的ですね。



