
■質問者
相続税対策として生前贈与を行うことは多いですが
税務署に目をつけられる「危ない渡し方」はありますか?
■すぎむら先生
ありますね。
よくあるのが「名義預金」です。
例えば専業主婦の妻や子供の名義で口座を作って
夫が勝手にお金を移すケースです。
形式上は贈与の形になっていても
双方が「贈与された」という認識や合意がなければ
税務署は単に夫の財産が預けられているだけとみなします。
贈与は契約です。

合意や証拠がなければ相続財産とみなされ
対策の意味がなくなってしまいます。
■質問者
他にも注意点はありますか?
■すぎむら先生
「110万円の無税枠」を利用する際
例えば「10年間毎年110万円ずつ贈与する」という約束を
書面で残してしまうケースです。
これは10年分を一括で贈与するとみなされ
逆に贈与税が課税されるリスクがあります。
あくまで毎年区切って贈与することが重要です。

■質問者
高価な物品や不動産の場合はどうですか?
■すぎむら先生
高価な時計や動産も注意が必要です。
相続直前に購入して「あげた」と言っても
実態が伴わなければ相続財産とみなされます。
不動産のリフォームなども同様です。

多額の費用をかけて親族の不動産を修繕してあげた場合
それが相続の直前であれば贈与とみなされる可能性が高いです。
また不動産の名義変更は「贈与」や「売買」など
登記の際に「原因」を明記するため
贈与を確定させると即座に贈与税が発生します。
知らずに行うと多額の税金がかかるので要注意です。
保険は特に落とし穴です。
名義人が子供であっても
「保険料を誰が払ったか」で課税対象が変わります。
親が払って子供の名義にした保険を
子供が解約して返戻金を受け取れば「贈与」とみなされますし
親が亡くなった後に相続財産として課税されることもあります。
誰が払い、誰が受け取るのか
設定次第で税金が大きく変わるため
専門家のアドバイスなしで行うのは非常に危険です。



