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相続でもめる家・もめない家の決定的な違い

2025.07.22
遺産分割

「うちの子どもたちは仲がいいから大丈夫」の落とし穴

仲の良い家族ほど危険

「うちの子どもたちは仲がいいから大丈夫」

そう思って何の準備もせずに亡くなった方の相続が、数年単位の泥沼になる。相続の現場では、決して珍しくない話です。

実際、「相続トラブルの7割以上は”仲の良かったはずの家族”の間で起きている」というデータもあるほどです。
では、なぜ相続で”もめる家”と”もめない家”があるのでしょうか?

トラブルの根本原因

答えはとてもシンプルです。
“事前に話し合いがされていたかどうか”
そして、“財産の全体像が共有されていたかどうか”。この2点に尽きます。

もめる家の典型例

もめる家の典型例は、「何をどのくらい持っているかを誰も知らない」「誰に何を残すかが不明確」「親が何も言わずに亡くなった」

つまり、“知らないことだらけ”のまま、いきなり分けなければいけなくなるパターンです。

特に問題になりやすいのが、実家や土地といった「分けにくい資産」。誰が住むのか、売るのか、貸すのか。代償分割をどうするか。感情が絡むため、話がまとまりにくく、兄弟間の関係性にまでひびが入るケースも少なくありません。

もめない家の共通点

一方、もめない家は、「生前に家族で話していた」「親の希望・意向・分割方法などが遺言書で残されていた」「相続財産の内容が明確だった」など、事前に情報が整理されているのが共通点です。

こうした家族では、たとえ多少の不満があっても、「本人の意志だから」「あらかじめ聞いていたから」と、感情的な対立に発展しにくくなります。

相続は「想いの引き継ぎ」

相続は、お金の問題であると同時に、「想いの引き継ぎ」でもあります。
だからこそ、ただ分けるのではなく、“どう引き継ぎたいのか”を本人の口から伝えておくことが、何よりのトラブル予防になります。

「うちは仲がいいからこそ、今のうちに話しておこう」

そう思えたときが、相続対策のベストタイミングです。

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「暮らしと相続」発行人 / 代表 相続コンサルタント

●プロフィール 岡山県出身。26歳で生損保の保険代理店「デザインライフ」を設立し、その後相続に関することで悩み苦しむ人を救うべく2015年から相続コンサルタント事業開始。 ●活動実績 年間約500件の相続相談に対応し、遺言・信託などの法律文書の組成、税申告・登記などの相続手続きをはじめ、保険・不動産・建築など、資産に関わる問題の解決、見直し、活用、運用など、幅広くアドバイスと対策支援を行い、部分的解決ではなく総合的解決へと導く、相続・事業承継に特化したコンサルタントとして活動。年間10億円以上の資産を動かす相続・事業承継対策に携わる。 ●セミナー・講演活動 年間100回を超えるセミナー講演等を行っており、一般向け相続セミナーのほか、相続コンサルタント養成講座を開講。全国の相続に関わる専門家の教育に携わっている。この他、日本赤十字社、大和リビング、メットライフ生命、オリックス生命、損保ジャパンひまわり生命等、講演実績多数。 ●事業展開・将来計画 2024年 実績が評価され2024年には新築戸建賃貸投資に関する全国フランチャイズの研修講師として事業参画。 2025年 自身が行う相続コンサル事業をフランチャイズ化。FC本部として自社だけでなく全国の加盟店に所属する相続コンサルタントを育成し、並走して実務支援することで全国の相続相談に対応している。 ●プライベート・その他の活動 趣味は、家族旅行とフットサル。2007年に自身が発足した岡山県リーグ所属フットサルチームのスポンサーとして支援している。(成績:県リーグ優勝数回、岡山県選手権予選優勝1回) ●所属 株式会社デザインライフ 代表取締役 株式会社C-NECT 代表取締役 FC本部運営 - 相続コンサルタントFC「DL-CONSULTANT」 - 不動産コンサルタントFC「資産運用ミライ相談所」

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