すぎむら先生!
親が亡くなった時に「これやると相続で損する」とか「めっちゃトラブルになる」といったNGな行動ってあるんですか?
ありますね。
まず1つめは、手書きの「自筆証書遺言」を家で見つけた時に、すぐに開封しちゃうことです。
えっ、遺言書って開けちゃダメなんですか?
■すぎむら先生ダメなんですよ。
よくテレビドラマとかでは、お通夜や葬儀の後にみんなで机を囲んで「じゃあ開封しますね」なんていう流れがありますけど、あれは絶対にダメです。
そもそも勝手に開けたところで誰も認めてくれませんし、本当にお父さんが書いたかどうかも証明できません。
家に置いてあった自筆の遺言書は、まず裁判所に持って行って「検認(けんにん)」という手続きを踏んで、お墨付きをもらう必要があります。
これがないと、銀行に行っても名義変更や分割の手続きは受け付けてもらえません。
ドラマの真似をして開けちゃダメなんですね。
2つめのNGは何ですか?
お葬式が終わって間もないようなタイミングで、すぐに「遺産をどう分けるか」という話し合いを始めちゃうことです。
そもそも、何がどこにどれくらいあるか全員が把握していない状態で話をしても、合意なんてできるわけがありません。
それに、気持ちの整理もついていない時にお金の話をするのは印象が悪いです。
まずはしっかりお見送りをして、落ち着いてから財産を調査し、目録を作ってみんなに開示してから話し合いを始める。
これが一番いい流れです。
とにかく焦ってすぐに遺産分割の話をしない、ということですね。
3つめは?
■すぎむら先生その流れで、遺産や現金を勝手に使っちゃうことです。
よく「お葬式代に100万円かかるから、亡くなる前にキャッシュカードで下ろした」というケースがありますよね。
これ自体は、目的が明確でちゃんと葬儀費用に使っていれば、そこまで大きなトラブルになることはありません。
ただ、必要以上に下ろしていたり、勝手に必要だと思い込んで一人で使っていたりすると、後で確実に揉めます。
立て替えられるなら後で精算するのが理想ですが、下ろすにしても、相続人全員が権利者なんですから、ちゃんと話を通さずに勝手に使うのはNGです。
お金以外でも、勝手に持ち出しちゃう人とかいるんですか?
■すぎむら先生なさそうで結構あるんですよ。
形見分けのつもりなのか、絵画や高級時計、ブランドバッグ、それから金のネックレスや金庫のなかの金の延べ棒とかね。
後から「中身がなくなってるぞ」と、変な疑いをかけられて揉める原因になります。
これらも財産目録に載せるべきものですし、税務署への申告が必要な場合もあります。
4つめは遺品を勝手に持ち出してはいけないということです。
お金以外の遺品も勝手に動かしちゃダメなんですね。
■すぎむら先生最後5つめなんですけど、資産価値がないものでも、勝手に姿形を変えてしまうと印象が悪いです。
よくあるのが「お墓」ですね。
誰も管理できないからと、良かれと思って一人で勝手に「墓じまい」をしちゃうケースです。
お墓や実家に対しては、家族それぞれに色んな思い入れがあります。
良かれと思った行動でも勝手に進めると反感を買いますから、どんなことでも必ず相続人全員で話し合ってから実行する。
勝手に行動しない、これに尽きますね。

