
制度の変化を、相続を考えるきっかけに
相続や贈与を取り巻く制度が、ここ数年で大きく変わっています。
2024年からは、相続時精算課税制度に年間110万円の基礎控除が設けられ、生前に財産を渡す際の選択肢が広がりました。一方、教育資金一括贈与の非課税制度は、2026年3月31日で新たな贈与への適用が終了しています。
不動産についても、2024年4月の相続登記の義務化に続き、2026年4月には住所・氏名の変更登記が義務化されました。
遺言の分野では、法務局で保管する新たな方式「保管証書遺言」を設ける法改正が2026年6月に成立しました。利用開始は今後ですが、財産を残す仕組みも変わろうとしています。
こうした変化を、ご自身やご家族の相続準備を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
財産を「いつ」「誰に」「何のために」渡すか
子どもの住宅購入を援助したい。孫の教育費を支えたい。家族にまとまった資金を渡したい。財産を渡す目的やタイミングは、ご家庭によってさまざまです。
教育費をその都度支援する方法や、相続時精算課税制度など、目的に応じた方法があります。大切なのは、まず親自身の生活費や介護費を確保すること。そのうえで、いつ、誰に、何のために、どれくらい渡すのかを考えましょう。
また、渡した財産を住宅や事業に使うほか、生命保険を活用して家族に必要な保障や現金を準備する方法もあります。贈与後のお金をどう活かすかまで考えることが、家族の安心につながります。
生前の財産管理と、後の引継ぎを考える
財産を渡すこととあわせて考えておきたいのが、認知症や介護に備えた財産管理です。
本人の判断能力が低下すると、預金の引き出しや不動産の売却などを家族の判断だけで進めにくくなることがあります。民事信託や任意後見などを活用し、誰が財産を管理し、必要なお金をどう使うのかを元気なうちに考えておくことが大切です。
そして、亡くなった後に財産を誰へどのように残すのか。その意思を伝える方法が遺言書です。家族関係や財産の状況を確認し、ご自身の希望と法律に沿った相続の結果に違いがないかを確認しておきましょう。
相続準備を、これからの暮らしを考える機会に
これからの相続準備では、亡くなった後の税金や手続きだけでなく、生前から財産の使い方・渡し方・守り方・残し方まで考えることが大切です。
ご自身のこれからの暮らしと、家族にどのように財産をつないでいくかを、あわせて考えてみましょう。
制度が変わる今、ご家族で財産のこれからを話し合うきっかけとして、ぜひ本号をお役立てください。
目次
- ■ 教育資金の一括贈与は新規適用が終了
- ■ 生前に渡したお金をどう活かす?
- ■ 実家を放置できない時代へ
- ■ 遺言書を準備しておきたい10のケース
- ■ 認知症・介護に備える 財産管理対策
- ■ 全国どこからでも無料で相談いただけます
- ■ くらしと相続 笑って学べる!しあわせ落語 & 専門家トークショー
