■質問者
すぎむら先生!
相続税の脱税や高額納税など色々ニュースになりますが、
税務署から「目をつけられる人」と「つけられない人」の違いって何があるんですか?
■すぎむら先生
違いは結構ありますね。
まず前提として、相続税の申告って専門性が高くてものすごく複雑でややこしいんですよ。
そんな難解な申告を「税理士に依頼せず、一般個人が自分で申告している」という時点で、
もし自分が税務署の立場だったら絶対にまず確認(調査)しますよね。
■質問者
税理士を通さずに自分で申告した人は、怪しまれやすいんですね。
■すぎむら先生
そうですね。
預金だけのシンプルなお手持ちならまだしも、本来控除できる債務が入っていなかったり、
プラスの財産の評価が間違っていたりすることが多いので、チェックされがちです。
■質問者
ほかにはどういう特徴がありますか?
■すぎむら先生
生前、特に亡くなる直前数年間の「現金の動きが激しい人」ですね。
例えば、かつて1億円持っていた人が、亡くなった時には1,000万円しか残っていなかったとします。
3年間で9,000万円も現金が減っているとしたら、
普通は「何かに変わっている(車、船、投資、権利など)」と見るのが自然ですよね。
生活費や旅行だけで3年間に9,000万円を使い切るなんて相当な消費ですし、至難の業です。
高額な資産があったはずなのに手元の遺産が少なすぎるケースは、
税務署からすれば「隠しているのでは?」とおかしすぎるので調査が入りやすいです。
■質問者
ほかにも目をつけられやすいパターンはありますか?
■すぎむら先生
海外資産がある人や、生前多額の所得(収入)があったのに遺産が少ない人ですね。
税務署には「KSK(国税総合管理システム)」というシステムがあって、
金融機関のお金の動きや過去の所得データなどが紐付けられて確認できるようになっています。
「収入が多かったのに、なぜか相続時にはお金がない」という場合、
KSKで追われて「奥様や子どもの名義預金にお金が流れていないか」といった実態調査が入ります。
■質問者
お金の動きはシステムで追われちゃうわけですね。
■すぎむら先生
追われますね。
あと、地主さんなどでよくあるのが「生前に不動産収入(家賃など)があったのに、確定申告をしていなかった人」です。
親が亡くなって引き継いだ子どもが確定申告を始めた途端、「あれ?去年まで申告がないぞ」と過去に遡って紐付けられます。
そうすると、過去の所得税や無申告加算税などを払うのは残された子ども(相続人)になりますから、たまったもんじゃないですよね。
■質問者
生前の未申告も後からバレてしまうと。
■すぎむら先生
バレます。
だから生前のうちにちゃんと直しておいてほしいポイントですね。
最後に、亡くなる直前「数ヶ月〜3ヶ月前後」のタイミングで多額のお金を引き出したり移動させたりしているケースです。
税金を回避するために意図的に隠したんじゃないかと疑われやすく、そのお金が何に使われたのか調査が入りやすくなります。
お金の動きは隠せませんので、正しく把握して正しく申告することが大切ですよ。

