■質問者
すぎむら先生!
おじいちゃんおばあちゃんが孫に財産を残したいみたいなことって結構あると思うんですけど、
そうなった時に何が一番賢い対策になるんですかね?
■すぎむら先生
承継対策ですね!実はめっちゃ種類があるんですよ。
一般的によくやられている方法で言うと「歴年贈与」がありますよね。
いわゆる年間110万円までの基礎控除があって、税金がかからずに渡せるという方法です。
もう一つ、2,500万円まで一括で贈与できる「相続時精算課税制度」というものもあります。
これは18歳以上の直系のお孫さんや子どもが対象になります。
これ自体に相続税の節税効果はないんですけど、まとまった遺産を早めに渡せるのがメリットです。
私だったら、その2,500万円を早めに移転して、運用して増やした分をまた使えるようにしていきますね。
複利効果も出てきますし、孫に若いうちから投資や使いたいことに使ってもらって経験値を積んでもらう、
というポジティブなやり方ができます。
それから、そもそも「課税がない贈与」というのもあります。
学費とか結婚のお祝い金、教育資金といったものは全然贈与税が課税されないので、
国から認められていることとしてどんどんあげてください、という感じですね。
あと「償却資産」、例えば家電とかですね。
最近の家電って高いじゃないですか。
おじいちゃんが「大学に入学したんだから、新生活の家電くらい買ってあげるわ」というのも全然認められています。
現金で渡すのではなく現物で買ってあげることで、多額の資金を渡していることになりますから、
これも一般的に認められているお金の渡し方です。
ただ、自動車なんかは金額も大きくて目立ちますし、取引相場や時価がすぐ分かっちゃうものなので気をつけたほうがいいです。
これらはちゃんと贈与契約書を交わしてやったほうがいいですね。
他にも、お金を貸すというやり方もあります。
■質問者
保険の受け取りに指定するのはどうですか?
■すぎむら先生
お孫さんを受け取り人に指定することも全然できます。
ただ、どうしても相続税の課税対象にはなっちゃうので節税効果はありません。
でも、そもそも保険は増えるものですから、例えば1,000万円で入って1,500万〜2,000万円になって返ってくるなら、
そこから何パーセントかの相続税を払ったとしても、ちゃんと増えて渡せたからいいよね、と考えられます。
それに、生命保険は遺産分割協議の対象にならないので、手続きが簡単で受け取りやすいという意味でもおすすめです。
■質問者
不動産を買ってあげる、というのは?
■すぎむら先生
「孫の家をおじいちゃんが買ってあげるわ」という話ですね。
ただ、おじいちゃんがお金を出して買った時には、おじいちゃん名義で登記をしないと、
いきなり孫名義にすると全額贈与になっちゃいます。
先ほどの相続時精算課税を使って最初から孫の名義で建てるのか、それともおじいちゃんの名義で一旦建てて、
それを遺言書で遺贈(いぞう)するのか、承継方法と合わせて考えた方がいいですね。
■質問者
孫は「法定相続人」ではないから、何もしないと受け取れないんですよね。
■すぎむら先生
そうです、お孫さんはそのままでは相続できません。
ですから、ちゃんと遺言書などで渡すところまで指定をしておいてあげないといけないんですね。
ただ、不動産をあえておじいちゃん名義で建ててあげて、相続を跨いでから遺言書で遺贈してあげると、大きな節税効果が取れます。
3,000万円で家を建てても、税務上の評価は3,000万円にはならないからです。
お孫さんへの遺贈は相続税が「2割加算」になりますが、それを差し引いても節税効果の方が大きかったりします。
■質問者
売買(譲渡)するという方法もあるんですか?
■すぎむら先生
単純におじいちゃん名義の財産を売買する方法もあります。
もし収益不動産であれば、帳簿上の償却が終わって、未償却の残高の価格で売買できるケースもありますので、一般的な時価よりも低い価格で譲渡ができたりします。
これも一つの方法です。
あとは会社ですね。
「自社株」という資産をちょっとずつ渡してあげる。
あえて償却資産をいっぱい買ったり赤字を出したりして、会社の税務上の評価を下げてから株価を下げて、お孫さんに少しずつ贈与していく方法もあります。
なんなら、最初からお孫さんが出資した「お孫さんの会社」を新しく作って、
その会社におじいちゃんが売ったり寄付したり貸したりして、そこで資産をいっぱい増やしていく、という渡し方もあります。
■質問者
めちゃくちゃ方法がありますね!
■すぎむら先生
だいぶあります(笑)。
どれがベストかはおじいちゃんの価値観や意向によって全然違いますから、
やはり一度プロに相談してもらったほうがいいかなと思います。

